不動産の売却を考えているのならば、個人で売買を行うよりは、不動産会社を仲介して行うのが一般的です。
個人での買い主を探す方法は、インターネットを利用した、個人のホームページやブログ、SNSでも可能ですが、これらでの売買をしたとしても、その場で自分自身が売買契約を仕切るのは大変難しい事ですし、個人だと買い主もローンを組むことがほぼできないので、何事もなく契約が成立するケースはごくまれになります。
ですので、個人や法人が土地や一戸建て住宅、マンションなどを売却する場合には不動産会社に依頼をするのが至極妥当な手段だと言えるでしょう。
ですが、不動産会社にはいくつもの種類があり、その中には不動産売買をあまり行っていないようなタイプがあります。ですので、まずは不動産会社のそれぞれのタイプを知っておきましょう。

●不動産会社にはいくつものタイプがある
不動産会社で売却を依頼することができるのは、宅地建物取引業の免許を受けている宅地取引業者であることが前提ですが、その免許を受けている業者の中でも取扱業務の違いによって様々なタイプが挙げられます。
それらを簡単に分けるとまずは四つに分類することが可能です。

・分譲業者
まずは、分譲業者です。居住用や投資用マンションを扱うマンションデベロッパーや、大規模な土地区画分譲や一戸建て住宅分譲を行う開発業者、小規模開発を行う建売業者などがこちらに該当します。

・買取再販業者
買取再販業者は主に完全な新築物件以外の物件を取り扱うタイプです。新築売れ残り物件の買取再販や、リフォームやリノベーションをした後の中古物件の買取再販、現状のままの中古物件や土地の買い取り唖再犯、競売物件の買取再販を行っています。

・媒介業者
次は媒介業者です。売買物件、賃貸物件、投資用物件、店舗、事務所、倉庫などの事業用物件などの媒介を行います。なお、賃貸物件に関しては、管理業務もこちらでは行います。

・専門系やそのほか
最後は、専門系やそのほかにある分類することができない業者です。企画開発業務、不動産特定共同事業、不動産投資ファンド、などなどが挙げられます。

これらの中で、今回のようなマイホームや住宅用の土地を依頼する不動産会社は、三番目の売買物件の媒介業務を取り扱っている不動産業者になります。ですが、さらにその媒介業務を行う業者の中でも、三つのタイプに分類されます。

・売買物件を取り扱う媒介業者のタイプ
まず一つ目の分類としては、純粋部売買物件の業務を普通に取り扱うタイプです。土地や一戸建て住宅を中心に取扱業者、中古マンションを中心に取り扱う業者、投資用物件を中心に取り扱う業者、買取業者へ物件を持ち込むことを中心に取り扱う業者、デベロッパーからマンションなどの販売業務を請け負うが入り業者などがあります。

二つ目の分類は、得意分野が限られる業者です。居住用、事業用、投資用、それぞれの物件に対して強い営業力やコネクションなどを持っている業者が上がられます。
そして、最後は売却の依頼に特化した、元付業者や物揚げ業者、購入希望者を探すのが得意な客付業者などの、販売先によって得意分野が変わる業者です。
ですが、これらの分類を私たちのような一般の人達にとっては見分けるのは非常に難しい事です。また、実際にはいくつかの業務を兼ねており、媒介契約には全般強いという業者もいくつかあります。大切な事としては、不動産業者ごとにメインに扱っている業務が違うということを意識しながら、どのような物件を取り扱っているかを、カタログなどを見て判断することです。
地方都市に至っては、土地も一戸建て住宅マンションも、売買も賃貸も行っているというケースが多く亜なりますが、大都市では専業化されて細かく分類されていることも珍しくはありません。

もちろん、これらの分類に関しては、業者ごとに特定の決まりや、法律上の問題なども無い事から、分類されていること自体には全く問題はありません。なので、何を専業化しているか、などをしっかりと見極めながら、適切な業者に依頼をすることは非常に重要になることだと言えるでしょう。
なまた、初めて土地や一戸建て住宅を取扱い不動産会社や、宅地取引主任者、営業担当者であったとしても、特問題のない物件であり、なおかつ売買契約に複雑な事情が絡まなければ、意外と何とかなる場合もあります。
ですが、敷地境界の問題や、地価を含めた建造物の問題、擁壁や法地などの問題、泥幅の問題、などなどの建物自体の問題や隣地とのトラブルなどかかわる土地や物件を売買することになれば、ある程度の経験のある業者でないと、上手に売買契約を結べないということも良くあります。また、これらのトラブルは自分自身が事前に調べるのも困難で、これらを事前に調べるためにも、経験のある業者に依頼をするのが適切な場合もあります。

また、何かしらの不具合があった際にも、不動産会社が全ての責任を負ってくれるとも限らず、買い主から契約解除を申し立てられたり、売り主に対する損害倍種請求や訴訟などの問題が起きてしまうリスクも、抱えてしまう可能性があります。

もっとも、適切な不動産会社が買い主を見つけてくれた時には、たいていのことは大丈夫なので、あまり悲観しすぎる必要もありません。
つまりは、何を売るのかということをしっかりと念頭に置いたうえで、それぞれに適切な業者を選ぶという基本を常に守っておけば、大きな問題に直面するリスクを軽減することができるのです。
土地や一戸建て住宅は土地や一戸建て住宅の売買を取り扱っている媒介業者、マンションはマンションの売買を取り扱っている媒介業者を探すように努めましょう。
また、売却を依頼する業者を見極める際に、その実績なども聞いておくとより安心して利用することができる業者を見つけられるので、尋ねておくといいでしょう。

●大手の業者と中小の業者の違いは?
売却を依頼する際に、その業者が大手であるか、それとも中小であるか、ということに着目される方は多いようです。ですが、実際のところは会社の大小における違いはほとんどありません。
人気の高いマンションなどの、売りに出せばすぐに売れるような物件であれば、大手業者の方が顧客の中からあっという間に購入希望者を見つけ出せるケースがありますが、中小に頼んだとしても、数日位の時間がかかるだけで、そこまで違いはありません。
最近では、売り主から売却依頼をされて不動産会社は、レインズという業者の間での物件情報交換システムに登録をする義務があります。こちらでは、専任媒介契約や専属専任媒介契約を結んだ場合にのみ義務となりますが、一般媒介契約であっても、登録をする場合もあります。
そして、こちらを利用することによって、不動産の会社規模の大小にかかわらずに、様々な業者が物件情報を調べることができるようになり、その中から買い取り希望者をマッチングすることができるようにもなっているのです。
もちろん、遠方のエリアどうしての物件情報には多少事情が異なることがあるので、遠隔地から物件を探すのにはあまり向いていないかもしれません。
また、大手業者の一部の中には、媒介契約手数料を得るためだけに、このレインズの使用を意図的に避けているという場合もあるようです。実際にそのような業者に捕まってしまって、いつまでも住宅が売れなくて困ってしまった、というケースはいくつか報告されています。
それはさておき、会社の規模よりも重視すべきは、その会社における販売活動がどのようになっているか、という中身の部分です。
レインズに登録をしても、すぐさま買い主が見つかると言う訳でもなく、広告やチラシ、インターネットの広告、オープンハウスやオープンルームによる集客などの物件ごとによる特性に合わせた営業活動が必要になります。
実際に業者選びをする際には、営業活動よりも不動産会社ごとの査定価格を比較するのがほとんどだと思いますが、できることならば、どのように売るのか、という内容を知れるように販売契約やその方針についてを詳しく聞いてみるといいでしょう。

・中小業者はベテランぞろいのケースもある
なお、中小の業者の中には、大手の不動産会社などで経験を積んだ人が、独立をして立ち上げた会社がいくつかあります。
なぜ独立をしたのか、という事情は様々だと思いますが、独立ができており、ある程度営業を続けられている場合には、その人自身営業力などが強い場合があります。
特に営業年数が長く、人数が少ない場合には全員がベテランということも珍しくはありません。逆に大手の場合は支店によっては新人ばかりが集められているというお店もあるので、大手だから絶対に安心できる、という訳ではありません。
なお、宅地取引業の免許番号には、免許の更新回数が、括弧の中に書かれており、そちらを見れば営業経験が長く、信用することができる、と良くは言われていますが、それだけを完全に信用してもいいか、というのはまた別問題ですので、きちんと話を聞きながら、販売活動などの具体性に注意をして、そこから判断をするといいでしょう。