これまでは田舎にある空家をある程度は放置しておいても大丈夫でしたが、空家等別措置法が制定されたために、全く管理の行届いていない空家を行政が強制的に撤去することができるようになりました。

別に空家を置いておくことに拘る必要が無ければ、処分をすることもできますが、実際には自分が生まれ育った家や、両親が残した家を簡単に処分してしまいたくないという気持ちを多くの方が持っています。

ただ、放置し続けているだけでは、いずれ亡くなってしまうだけですので、空家を残したいのであれば、何かに活用をすることが必須です。今回は、そのような田舎に放置されている空家に関して、自分自身が管理を行わずとも、残すことのできる事例を8つほど紹介したいと思います。

賃貸物件での活用方法

売却するなどして処分することができないのであれば、真っ先に思い浮かぶ活用方法は賃貸として貸し出すことでしょう。賃貸として貸し出すのであれば、収入もありますから、借主に任せてた上でお金も入るので、まさに一石二鳥です。

ただ、需要はあるのですが、普通の不動産会社を利用してもなかなか借主が見つからない現状もあり、普通に貸し出すよりも以下の3つの方法によって貸し出す方法がおすすめです。

空家バンクを使ってみよう

まずは、空家バンクと呼ばれる自治体などが運営しているサイトを利用することです。自治体としても空家の対策をする必要がありますから、その一環としてこの空家バンクがあるのです。恐らく、実家のある地域でも空き地バンクはあるかと思いますし、2017年度には全国版が作られるそうなので、より活用し易くなります。

自治体が運営しているとはいえ、不動産会社は必ず介在することにはなりますが、こちらを利用すれば借主とマッチングをすることもできますし、こちらを利用しているからこそ得られるメリットとして、リフォームなどで出費が必要になる際に、費用の女性や補助を行ってくれることが挙げられます。すべてにあるとは限りませんが、もしも援助してもらえるのであれば、ぜひとも利用したいところですね。
また、リフォームに関しては、古い住宅であればほぼ必須のことになってしまいます。従来まではリフォームを行うのは所有者でしたが、最近では借主負担DYIがというものがあります。
こちらは居住に支障があるほどの大きな修繕が必要でなければ、貸主が負担をしてリフォームをせずに住宅を引き渡すことができ、修繕を借主が行うという方法です。
こちらは借主としても、借主としてもメリットがあり、そのメリットから鑑みても、非常にお得なので、借主にとっても貸主にとっても十分な恩恵が受けられます。
なお、リフォームについては貸主と借主が相談をすることもできますので、行き過ぎたリフォームをされることもありませんので、安心してください。

シェアハウスとして貸し出そう

二つ目の賃貸としての活用方法は、シェアハウスとして貸し出すことです。シェアハウスは単身者にとって、複数人と住むことができるメリットがあり、さらに賃料もそこまで高くはならず、需要としては比較的多いです。
また、賃料を安くせってしていたとしても、シェアハウスに二人、三人と複数人が住むことで、普通に賃貸として貸し出すよりも利益を得ることができる可能性もあります。
シェアハウスの多くは都会で行われていますが、田舎であっても、住宅が広すぎて一人で移住しようと思っていたとしても、目的の住宅が見当たらないというケースが多々あるようです。
一人暮らしなら、狭くても大丈夫ですし、何より賃料は少なく済ませたいところ。その需要を満たすのがシェアハウスなので、意外と人気が出ます。
ただ、居住者同士が上手く人間関係を作れなければ成り立たないので、もしかしたら一人しか入居者が入らないこともありますので、利益を上げたいと言う方には向かない場合もあります。

店舗用にも貸し出せる

次の活用方法は、実家に荷物などを置いておらず、別に住宅の造りなどに関して特に思い入れが無い方におすすめです。
店舗用として貸し出すためには、改装を自由に行うことが条件ですから、昔の状態で残すことはまず不可能ですので、そこは割り切るようにしましょう。
ただ、一度貸し出せばもう二度と実家としては使えないと言っても過言ではありませんので、引き揚げてしまうのであれば、居住しようが店舗にしようがあまり関係はありません。
また、店舗として欲しがる需要もそこまで多くはありませんが、ただ単に改装が自由に行える物件としてであれば、需要もあるので、そちらで借主が見つかることもあります。

5つの公共用途

また、田舎では賃貸としての需要がそこまで大きくはないために、賃貸以外の活用方法を行った方がいいケースもあります。そのケースとして挙げられるのは、公共用途に使う住宅として再利用することです。

移住者の体験用住宅に使う

講師高齢化のあおりにより、田舎の自治体は税収入が大きく低下しています、その対策として、田舎暮らしの体験用住宅の提供や、体験ツアーなどをひっそりと行っています。
ネットなどでしか募集をしておらず、大規模に行っているわkではありませんが、こちらも空家バンクから専用の住宅として登録することが可能になっています。
また、体験用の住宅はその体験で気に入った方が移住したときに借りる住宅にもなりますので、結果的には自分自身への収入にも繋がります。
管理も自治体にしてもらえますので、将来的に賃貸として利用したいのであれば、候補として考えておいてもいいでしょう。
・民宿として活用することも可能
会員制ではありますが、古民家などはNPO法人が民宿として貸し出していることがあり、その住宅を募っているグループもいくつかあります。
大きな古民家であることが条件にはなりますが、開業資金も行政から半分ほど援助してもらえますし、こちらも田舎体験の拠点として活用されているケースがあります。
なお、宿泊費はかなり安価なものになり、利益を見込むことはできませんが、地域に貢献できるようになれば、行政からさらに補助を受けられることもありますので、決して損をすることはないでしょう。

地域のコミュニティスペース

田舎では、地域住民が集まって、サークル活動などをすることがよくありますが、そのコミュニティスペースとして利用してもらう方法があります。利用してもらうためには、自治体やNPO法人などに申し出をして、使ってもらうという形態になり、さらに収益などは期待できません。
ただ、有志でその空家を管理してもらうこともできますし、何より空家を無駄にしませんので、比較的おすすめの活用方法です。
また、リフォームなどをしてから明け渡す必要もありませんし、管理に関わるお金も完全に融資や自治体に任せることができるので、かかるお金も固定資産税のみで済みますので、金銭的にも非常におすすめです。
なお、場合によっては賃借契約を結ぶことができるかもしれませんので、団体と交渉するといいかもしれません。

一部では文化施設に提供も

こちらはごく一部の例に限りますが、いくつかの地方では、空家を図書館や資料館などとして、活用している事例もあります。
店舗を改装した事例などもありますが、これらは運営しているNPO法人に預けることが可能で、自分自身が管理を行うことはほとんどありません。しかも、管理も必須であることから、空家対策措置法によって強制的に取り壊されることもありません。
折角残っている住居なのですから、何かに使わないともったいないですし、地域の子供たちや地域の人達、さらには観光に来た人などからも愛される場所になれば、利益こそはありませんが、非常に気持ちのいいことでしょう。

福祉、医療分野に提供する

最後の活用事例は、これからさらに需要が増えると思われる、福祉、医療分野に対して空家を提供することです。
特に田舎は高齢化も進んでいますから、都市部と比べると需要は圧倒的に高くなります。最近では空家を利用したフランチャイズ型のデイサービス事業を行っている企業もあり、空家バンクの中には、福祉分野専門のバンクも作られているほどですので、需要の高まりは実感できるかと思います。
ただ、難点があるとすれば、運営をしてくれる団体を見つけられるかどうかが不透明であることです。福祉に関しては需要こそは増えてはいるものの、儲けにも直結せず、働き手も少ない事から、借り手を見つけることが困難になる可能性もあります。
ですので、福祉、医療分野に提供することだけを目的とするよりかは、他の運用方法と並行して借り手を募った方がいいと言えます。

まとめ

日本は今現在でも、人口が田舎から都市部へと流出しており、それに輪をかけて高齢化が進んでいることから、これから10年もしないうちに、田舎の住宅のほとんどが空家となってしまうことが懸念されています。
前述した特別措置法も、このような空家の存在が社会問題として取り上げる事案となってしまったからこそ制定されたものですから、行政も大きな問題として使われていない空家を問題視しているのです。
空家がいつまでも何もせずに残っているのは明らかにもったいない事ですから、空家バンクなどを利用して、積極的に移住者などに働きかけることで、空家の対策にも、廃れつつある田舎を救う手だてにもなります。
また、賃貸物件として不動産会社を通しているだけでは、十分な効果も得られず、所有者はただ単に古びていく実家を見守りつつ、管理のための費用と固定資産税を負担し続けることになります。
それも金銭的にもったいない事ですから、様々な角度から実家の活用方法をアプローチしてみてはいかがでしょうか。無料で貸し出しても地域貢献になりますし、活動が定着すれば賃貸交渉や買い取り交渉もできるかもしれません。
折角相続した住宅をそのまま放置せず、何かしらの方法で活用してみてはいかがでしょうか。