不動産の売却には、車の売却などと同じように、査定が必要です。

査定をして価格を決め、それから売り出していきます。
町の不動産屋さんに問い合わせて査定額を決めてもらい、売り出すということです。

ですが、不動産も車などと同じように、業者によって差が出るのです。
しかも、差が出るのは査定額だけではなく、評価=言うことにも大きな差が出ます。

簡単に言えば「嘘をつかれる」こともあるのです。

一昔前までは町にある不動産屋さん一社だけに査定してもらい、流れで売るというような感じでしたが、現在とても便利なサービスがあり、それが「不動産一括査定サイト」です。
いくつかの業者を比べてみて、相場を知りましょう。

もし相場を知らないでいると、大幅に安く売ってしまったとか、高すぎていつまでも売れずに税金だけが発生してしまうという事態にもなります。

当然、一括査定サイトを使えば安心というわけでもありませんが、業者の中でも大きくばらつきがあるので、是非とも知っておくべきだと思います。

一括査定サイトとは、カーセンサーなどの車の一括査定と同じ仕組みと考えても問題ありません。

サイトにいくつかの情報を入力すると、そのサイトからいくつかの不動産会社に依頼してくれるので、手間が省けるというものです。
通常だと自分でいくつかの不動産会社に、一社ずつ説明する必要がありますが、一括査定サイトを使えば、そのサイトから簡単に説明してくれるので、概算の見積もりを手軽に入手できるのです。

この一括査定サイトは、不動産をメイン事業にしていない、ウェブマーケティング専門のIT企業、大手企業の一事業として展開していることなどが多いです。
ほかのさまざまな一括査定サイトとほぼ同じ仕組みです。

また、不動産の仲介では、いわゆる「宅地建物取引業」、宅建の資格が必要になりますが、一括サイトでは当然宅建のある会社しか紹介しません。
宅建がなければ、直接不動産を取り扱うことはできません。

イエイ

その物件に類似する物件を一番得意とする不動産会社だけを選び、一括で査定できるという独自のシステムを持ちます。
勧誘お断り代行など、ユーザーにうれしい運営、サービスも持ちます。
イエイの発足は2008年ですが、前身の部分を含めると2006年からと10年近い歴史があり、不動産一括査定でパイオニア的な存在になります。

イエウール

2014年からスタートしている比較的新しめのサイトですが、ぐんぐん成長しており、なんと全国で1200社を超える掲載を持ちます。
もともとウェブマーケティング方面で活躍している会社なだけあり、サイトデザインからとても見やすく、使いやすいサイトになっています。

Re Guide

SBIグループの一つ、SBIライフリビング株式会社から分社化したウェイブダッシュが運営するサイトです。
いくつかのウェブサービスを展開しており、以前はSBI不動産一括査定として運営していました。
一括査定サイトでもイエイに並ぶほどの歴史を誇ります。

スマイスター

株式会社シースタイルが運営するスマイスターは、不動産売却の一括査定のほかに、なんと11もの不動産関連のメディア、サービスを運営しています。
中でも不動産&マンション売却査定.comは非常に信頼が高く、歴史もあるサイトの一つです。

HOME4U

不動産一括査定サイトの中で一番の老舗であるHOME4Uは、なんと20001年から運営しているサイトです。
プライバシーマークを持っているのはもちろん、東証一部に上場しており、とても信頼感があります。
提携している会社は都市部が中心です。

不動産一括査定のデメリット

一括査定サイトは、どんな場面においても非常に便利ですが、デメリットもあります。

最初のほうで、宅建の資格が必要と書きましたが、実は宅建には二種類あります。
国交省の大臣の許可によるもの、各都道府県知事に許可を得たものの2種類です。

違いとしては、各都道府県知事に許可を得るタイプは、その都道府県にしか営業所を構えられません。
国交省の大臣に許可を得るタイプは、2県以上にまたがって全国規模の展開ができる許可になります。

不動産とは基本的に、似たものこそあれど、同じものが2つあることはありません。
そして不動産の購入時には、実際の現場を必ず見ますので、広い地域の物件を把握、対応するのは難しいのです。

言ってしまえば、広い地域の物件を把握する必要はないのです。
実際、宅建を持つ業者の98%が知事免許しか持っていません。つまり、一つの都道府県に1個しか営業所を持っていない業者が大半ということです。

前述した、イエウール、イエイなどは老舗で最大手のサイトですので、提携している業者はおよそ1000以上に上ります。
しかし、平成26年の調査では、日本全国に存在する宅建業者はなんと、12万を超えています。

もちろん、不動産といえど全てが一戸建てや土地だけではなく、賃貸のものも含まれますが、1000業者でもほんのわずかにしか過ぎないのです。

業者が少ない地方で、査定依頼できる候補が少し行かないどころか、1個もないことも考えられます。

もう一つのデメリットは、仲介業者の営業的な側面があるという点です。
それはやはり、電話やトークです。

確かに、査定を依頼している以上返事の電話は送られてきますし、検討しますと一言言えば済みます。
保険などとは違い、ゴリ押しでしつこく迫れば売ってくれるというものでもないので、そのあたりはしっかりとわきまえてくれます。

しかし、不動産においてはなんと、少し高めの査定額を提示するのです。

車の場合だと、査定業者は一旦、その車を買います。
それから販売をするため、査定額=売却価格になるのです。

ですが不動産は「仲介」にしかすぎません。
つまり、購入希望者が値下げ交渉をするのが基本だということです。

車とは正反対に、見積額から下がることが全く珍しくないのです。

査定の段階では、どれくらいで売れるかがわかりません。
多少は高めにつけても、査定した業者からしたらそれほどダメージにはならず、微調整がいとも簡単にできます。

当然、誠実な良い業者もあります。
そういったことも含めて複数の会社を比較してみると、ある程度の傾向がわかります。

以上がデメリットです。

メリットとしては、やはりその不動産の地域や物件に最適な業者を簡単に探せることにつきます。

不動産の営業は、むやみに範囲を広げることはできません。
広い範囲を対象にすればお客さんは増えるかもしれませんが、把握しなければならないことも一気に増え、効率が非常に悪くなります。
各都道府県に1個しか営業所を持たない業者が大半なのもそれを表しています。

査定額を知りたいとしても、その地域に対応していない業者には頼めません。
自力でいくつかの会社を探し、取り合わせるのは、車などよりも遥かに手間で、難しいということです。

会うことできる会社だけを比較するのは、不動産一括査定サイトならではのメリットになります。

当然ながら、一括査定サイトの利用にはお金はかかりません。
一括査定サイトの運営会社は、掲載している不動産業者から掲載料を受け取り、利益にしています。
査定サービスこそ事業の一つであり、広告宣伝費が発生しているということです。

また、その契約は査定依頼の数に合わせて変動する成果報酬型ですので、依頼が多いほど運営会社の利益が上がります。
なので安心して無料で使うことができます。

ただし、繰り返しになってしまいそうですが、車などとは大きく違うのが不動産です。
ここで注意点をいくつかご紹介いたしいます。

1 簡易査定と訪問査定

不動産は、訪問による査定を必ずしなければなりません。
実際に物件があるところに、不動産業者の方が訪れ、実際の土地の状態などを見て査定をします。
ネットでの簡易査定と比べると精度が上がり、より正確な査定額が算出できますが、複数の業者に依頼するのであればその分時間や日数が必要になります。

ネットで最初に行う簡易査定は、いくつかの情報を入力するだけでできますが、境界の問題、土地、周辺の状況などの正確なことが把握できないため、金額も概算でしか出せません。

精度をどこまで求めるのかなどもありますが、ここでは「どういう目的で利用するか」ということについてご紹介いたします。
目的とは、査定を受ける目的のことです。
大きく分けて、売りたいから売却契約を結べる不動産会社を知りたいという目的、現在の子の物件の相場、金額を知りたい、という目的の二つがあると思います。

この2つを同時に達成したいというとき、つまり相場を見てから一番高いところに売りたいというときには、非常に時間がかかり、手間が必要になります。
複数の業者に依頼を出して、訪問査定までをやってもらい、契約を結ぶということです。

当然ながら、一括査定サイトを使ったとしても、必ずしも希望にぴったりと合った会社に出会えるとは限りませんので、注意してください。

そして、この二つのうちのどちらか一つであれば、簡易査定だけで十分と言えます。

前述したように、不動産の査定は車とは違い、購入者が値引きをすることも考慮する必要があります。
そのため、少し高めの金額を出してくることが多くありますが、それもいくつかの業者を比較し、見比べてみればある程度のばらつきには収まります。
路線価、周辺の取引状況などをもとにすれば、オンラインだけでもある程度は出すことができます。

もし、比較している範囲から頭一つ抜き出るような業者があれば、体制、精度に疑問が生まれます。
そういうことが知れるだけでも、とても便利なのです。

最低4社で、6社ぐらいあれば大丈夫かと思います。
簡易査定なら5社か6社ぐらいは簡単にできるので、是非ともやっておきたいです。

たくさんの業者に訪問査定を依頼するのは、時間も費用も掛かるのでお勧めできません。
簡易査定である程度の価格を見てから、良いと思ったところに訪問査定をしてもらうという方法で何の問題もありません。

査定をする目的を考え直して、その目的を一番ピンポイントで達成できる方法を選ぶのが、手早くておすすめです。

2 査定額は参考までに

何度か紹介したように、業者が出す査定額は周辺の状況、路線価などを参考にして計算します。

これはたとえ、訪問であっても「参考」にしか過ぎません。

なぜかというと、不動産は2つとして同じものがないため、周辺にあらゆる事例があったとしても参考にしか過ぎません。
そして、不動産は仲介で取引するのがメインなため、査定額=売却価格にはならず、値引きの可能性が大いにあります。

その物件、不動産の本当の値段を知りたいときには、不動産の仲介業者ではなく、鑑定士に「鑑定」を依頼しましょう。
鑑定することで、その不動産のはっきりとした価値を知ることができます。
当然費用も掛かりますが、最も正確に数値化できます。

査定はあくまでも査定で、資格も必要ありません。
査定は不動産を売り出すときの目安として必要で、不動産を売るという業務の一環です。。

しかも、不動産を売りたいというほとんどの方も、知りたいのは現在の不動産の価値ではなく、売ったとしたらいくらぐらいもらえるのか、ということだと思います。

査定額だけで、会社の良し悪しを完全に決めるのはあまりおすすめできません。
車などのように、一括査定で一番高いところに売るとしても、ただ単に高いだけで、売れるかどうかは別問題なのです。
売れないと、現在の持ち主である、査定を依頼した人、契約した人が困ってしまいます。

高い査定額と、高く売れるかどうか、そして高く売る能力は全く別の問題だということです。

3 サイトによって登録している業者は違う

先ほど紹介したサイトは、実はすべてで、登録している不動産業者が異なります。
同じ地域で検索をしても、1ページ目からかなり変わっているはずです。

登録件数が多いほうが候補が多くなり、より様々な比較ができるのはその通りです。
しかし、登録数は地域などによって変わりますし、良し悪しも大きく幅があるので安易な順位付けは難しいのが特徴です。

最後に出てくる送信ボタンを押さなければ、業者に連絡がいくことはなく、単純に会社だけを見比べることができるので、是非とも様々なサイトを使って比較してみてください。

4 契約を結ぶのは、慎重に、十分に検討してから

これも先ほど書いたことの繰り返しになりますが、やはり目的をはっきりとして、それに沿うように進めていくのが肝心です。
例えばいち早く契約したい、売りたいというわけでないなら、毅然とした態度で接するのが大切ですし、無理に訪問査定をする必要もありません。

不動産仲介は、媒介契約と呼ばれます。
媒介契約には3つあり、専属専任媒介契約、専属媒介契約、一般媒介契約の3つです。

簡単に説明すると、専属専任媒介契約は、販売活動の一切合切全てを自分が指定する不動産業者に任せるというものです。
専属媒介契約は販売活動を不動産業者に依頼し、自分でも販売できるというものです。
一般媒介契約は複数の不動産業者に販売活動を依頼でき、さらに自分でも販売ができます。

つまり、一般媒介契約以外は、複数の会社と契約を結ぶことはできません。
一般媒介契約のほうがよさそうですが、複数の会社が取り扱う物件に本腰を入れることはあまりないので、一概に良いとも言えません。

言い換えれば、専属媒介契約だと、契約する不動産会社によっては本腰を入れて売ろうとすることがあります。
もちろんスキルや力量によって差はありますが、選ぶ価値はあると思います。

このようなことを考える必要があるので、何社もの会社に依頼をして、間口を広げるのは簡易査定だけにとどめて、訪問査定をするところはさらに絞り込み、契約をするところを選んでいきましょう。

以上、不動産一括査定サイトについてご紹介していきました。
何度も繰り返しているように、車とはかなり違い、車種と年式、走行距離など簡単に数値化できるものではありません。
しかも、その地域の不動産はその地域の不動産業者が取り扱うという性質が長らく続いており、それは現在もあまり変わらないため、インターネットとの相性が非常に悪い分野です。

とは言っても、相場を知るのにはこれ以上ないほど役立ちますので、是非とも活用してみてはどうでしょうか。